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マニュアル作成をAIで効率化する方法|版違いの同時作成と変更点の反映

マニュアル作成をAIで効率化するには、読み手ごとの版を同時に作り、打ち合わせで決まった変更を根拠付きで全部の版に反映する形にします。時間がかかる理由、版違いの作り方、変更点の反映の流れ、始め方を図解で説明します。

マニュアル作成をAIで効率化する方法|版違いの同時作成と変更点の反映

マニュアルは、一度作れば終わりではありません。読む人に合わせて何種類も書き分け、打ち合わせで変更が入るたびに、すべての版を直す必要があります。どれか1つを直し忘れて、現場で食い違いが起きる。マニュアルづくりに追われて、本来の準備が後回しになる。こうしたお悩みをよく伺います。

また変更が入った…現場用と協力会社用も直さないと

変更点を一覧にしました。反映する行を選んでください

変更を1か所で決めれば、全部の版にそろって反映できます。

この記事では、マニュアル作成をAIで効率化する方法を、版違いの同時作成と、変更点の反映の2つを中心に説明します。

この記事のポイント

  • マニュアル作成の時間の多くは、読み手ごとの版の書き分けと、変更のたびの直し直しに使われている
  • 案件の情報と過去のマニュアルから、読み手ごとの版をAIが同時に作り、自社の書式のまま出す
  • 打ち合わせの録音から変更点を一覧にし、どの行を反映するかは人が選ぶ。決まっていないことは反映しない

マニュアル作成は、版を同時に作り、変更を1回でそろえる形にする

マニュアル作成をAIで効率化するには、読み手ごとの版をAIが同時に作り、変更が入ったら1回の操作で全部の版をそろえる形にします。担当者は、1つずつ書き分けたり書き写したりする代わりに、出てきた版と変更点を確かめます。

変更点は、打ち合わせの録音や議事録から一覧にします。どの変更を反映するかは人が選び、決まっていないことは反映しないので、頼んでいない所まで直される心配もありません。版の書き分けと変更の反映は、同じ情報を決まりに沿って書き分け、書き写す仕事なので、AIが得意とする作業です。

マニュアル作成に時間がかかる理由

マニュアルづくりのどこで時間がかかっているかを、まず確かめてみましょう。

マニュアル作成で時間がかかっている場面

  • 過去のマニュアルを探して、使えるかを1つずつ開いて確かめている
  • 全体用を書いてから、現場用や協力会社用に書き写している
  • 変更が入るたびに全部の版を直し、どれかが直し漏れる
  • 中身ができた後も、自社の書式に整える作業が残っている
  • 決まったことと、まだ決まっていないことが混ざっている

イベント制作の会社とのご相談では、運営マニュアルを全体用・現場スタッフ用・協力会社用と3種類以上に書き分けていました。全体用を書いてから各版に書き写し、変更が入るたびに全部を直すため、どれか1つが直し漏れることが悩みでした。書き写しは1回ずつは短い作業でも、版の数と変更の回数をかけ合わせると、大きな時間になります。マニュアルの準備に追われるほど、本来の企画や現場の準備に使える時間が減ってしまいます。別のイベント制作の会社でも、打ち合わせのたびに入る変更の反映が、深夜の作業になっているというお話がありました。

読み手ごとの版を、同時に作る

同じ内容でも、読む人によって必要な情報は違います。全体を見る人には全体の流れを、現場のスタッフには自分の持ち場の動きを、協力会社には関わる部分だけを渡したいものです。

版読む人載せる内容
全体用責任者・運営の中心メンバー全体の流れ、時間ごとの動き、判断が必要な場面
現場スタッフ用当日の現場で動くスタッフ自分の持ち場、動く時間、困ったときの連絡先
協力会社用設営や運営を手伝う協力会社関わる作業、搬入の時間と場所、注意すること
表は、版の分け方を説明するための例です。

実際の版の分け方や載せる内容は、仕事に合わせて決めます。

どの情報をどの版に載せるかは、最初に決まりとして書き残しておきます。たとえば「搬入の時間は協力会社用と全体用に載せる」「判断が必要な場面は全体用だけに載せる」といった決まりです。決まりがあれば、AIは毎回同じ基準で版を書き分けられます。

版違いのマニュアルができるまで(イメージ)

使う情報
  • 案件の情報
  • 過去のマニュアル
  • 会場図などの参考資料
AIが同時に作る読み手ごとに、載せる内容を選んで書き分ける
出てくるもの
  • 全体用のマニュアル
  • 現場スタッフ用のマニュアル
  • 協力会社用のマニュアル

過去のマニュアルを読み込ませておくと、自社の書式と書き方のまま、各版が出てきます。汎用のAIで作ると、体裁が崩れて整え直す手間が残ることがありますが、過去のマニュアルをもとにすれば、その手間も減らせます。

変更点を、根拠付きで全部の版に反映する

マニュアルでいちばん手間がかかるのは、作った後の変更です。打ち合わせの録音や議事録をAIに読ませると、変わった点を1行ずつ一覧にできます。

変更点を全部の版に反映する流れ

  1. 録音を入れる打ち合わせの録音や議事録を入れる
  2. 変更点を一覧にするAIが変わった点を1行ずつ書き出し、各行にもとになった発言を付ける
  3. 反映する行を選ぶ担当者が、反映する変更を選ぶ
  4. 全部の版にそろえる選んだ変更が、全体用・現場用・協力会社用にそろって反映される
変更点もとになった発言反映する版
受付の開始を30分早める「受付は9時半からにしましょう」全体用・現場スタッフ用
搬入口を北側に変える「搬入は北の入口でお願いします」全体用・協力会社用
(未確定)休憩の場所「休憩の場所は来週決めます」反映しない
表は、変更点の一覧のイメージです。

特定のお客さまの案件や、実際のAIの出力ではありません。

当社では、「頼んでいない所まで直されないか」というご心配に対して、直す場所は人が選び、変更点は1行ずつ根拠付きで出す形でお答えしています。会議で決まらなかったことは反映せず、「未確定」と分かるようにしておきます。全体用を直すと、各版と時間表もそろって変わるので、直し漏れがなくなります。変更点の一覧があれば、打ち合わせに出ていなかった人にも、何が変わったのかがすぐに伝わります。

あわせて読みたいコラム議事録をAIで作るときのポイント|要約で終わらせず、決まったことを後から使える形に議事録をAIで作るときは、短い要約より「決まったこと・担当と期限・経緯」を後から探せる形で残すことが大切です。残す項目、…

効果と、イベント以外のマニュアルへの広げ方

当社の活用方法のページで紹介しているイベントの運営マニュアルの例では、全体用・現場スタッフ用・協力会社用の3種類を同時に作り、打ち合わせの録音から変わった所を一覧にする形にしています。

運営マニュアルの例(見込み)

5〜10時間マニュアル1本の準備(25〜50時間から)3種類の版を同時に作り、変更点を一覧にする
3種類同時に作る版の数全体用・現場スタッフ用・協力会社用

見込みの時間は、版の数や変更の多さによって変わります。版を書き分けるマニュアルは、イベント以外にもあります。読む人によって書き分けている文書なら、同じ仕組みが使えます。

同じ仕組みが使えるマニュアルの例

  • 本部用と店舗用多店舗の会社で、本部の手順と店舗の手順を書き分けている
  • 新人用と担当者用同じ業務の手順を、経験に合わせて書き分けている
  • 社内用と取引先用社内の手順と、取引先に渡す手順を分けている

どの場合も、まずは書き分けの手間がいちばん大きいマニュアルから始めるのがおすすめです。

なお、会場の配置図などの図そのものは、人が作ります。AIは、どこにどんな図が必要か、何を書き込むかを挙げるところまでを受け持ちます。マニュアルの内容を古くしない工夫は、技術伝承の記事でも説明しています。

詳しく解説した記事コラム技術伝承にAIを活用する方法|ベテランの知恵を、若手が現場で聞ける形に残す技術伝承にAIを使うときは、手の感覚で覚える技能と、状況を見て判断する知識を分けて考えます。AIで残せる部分、記録と聞き… 無料メルマガ登録 社内AI・業務活用の最新情報をお届け。AI導入・情報活用・業務効率化のヒントを配信

マニュアル作成のAI化を始めるときは

始めるときは、いちばん手間がかかっているマニュアル1本で試します。過去のマニュアルを今ある形のまま預かり、版違いと変更点の反映がうまくいくかを確かめます。過去のマニュアルを、きれいに整理し直してから預ける必要はありません。

試した結果は、1本を作る時間、書き写しにかかる時間、変更がすべての版にそろうまでの時間、現場が「このまま使える」とした割合などで確かめます。手応えが出たら、進行表や見積書など、ほかの書類にも広げていきます。

AIが作った版は、最初は担当者がすべて読み、直した点を決まりとして書き残します。直す点が減ってきたら、確認する範囲を変更点だけに絞っていきます。

マスターブレインを活用したマニュアル作成

マスターブレインは、会社にあるさまざまな情報・業務知識・判断基準を整理し、必要な場面で活用できるように設計する、会社専用のAI基盤です。

過去のマニュアル、案件の情報、打ち合わせの録音を集めて整理し、読み手ごとの版を自社の書式のまま作ります。変更点は根拠付きで一覧にし、人が選んだ変更だけを全部の版にそろえて反映します。部署ごとに入口を分けても、裏側の知識は会社で1つにまとまっています。仕組みの全体像はマスターブレインの仕組みで紹介しています。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

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この記事の監修者

吉川 遼
吉川 遼よしかわ りょう株式会社 JAPAN SOLUTIONS CAIO(最高AI責任者)/ソフトウェア開発会社 CTO

AIを活用したシステム開発・業務自動化の専門家。システム開発に10年携わり、GPT-3.5の頃から生成AIを実際の業務に取り入れてきた。基幹システムの刷新から業界に特化したAIサービスまで、本番で動くシステムを設計・構築している。

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執筆:ジャパンソリューションズ 編集部|運営会社について ↗

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