楽天市場のECコンサルタント(ECC)とは?仕事内容や活用方法

楽天市場では競合他店舗にユーザーを取られずに、収益を上げるためにさまざまなプロモーションを行う必要があります。

ただし、SEO対策・広告運用・セールの活用など対応すべき領域が幅広いため、すべてを自社だけで担うのは現実的に難しいケースも少なくありません。

そのような場合、楽天市場で収益を上げるためのサポートをしてくれるコンサルタントを起用してみてはいかがでしょうか?

今回は、楽天市場のECコンサルタントについて、仕事内容や有効な活用方法とあわせてご紹介します。

 

楽天市場のECコンサルタント(楽天ECC)とは?

楽天市場のECコンサルタント(楽天ECC)とは、楽天市場のオンラインショップに精通したコンサルタントを指します。

楽天市場ではさまざまなジャンルの商品が販売されており、それぞれで販売方法やプロモーション戦略が異なります。

たとえば、単価が1,000円の商品と10,000円の商品では、同じプロモーションを行っても効果は変わってくるものです。

そのため、「どのようにすれば商品が売れるのか、どのように見せればユーザーに訴求できるのか」といった観点から戦略を練る必要があります。

これらを理解するためには自社での販売実績のほか、競合他店舗の動向や市場全体の傾向にも目を向ける必要があり、非常に労力を要する作業です。

また、商品ページに記載する内容が景品表示法や薬機法などに抵触しないよう、法的な観点からの配慮も欠かせません. です。知らず知らずのうちにルールを逸脱してしまうリスクもあるため注意が必要です。

楽天ECCはこれらに関するプロフェッショナルであり、最適な販売方法などを提案してくれるコンサルタントです。

「この商品であれば、このような打ち出し方が効果的です」といった具体的な情報を、過去実績などを参考に提案してくれるのはありがたいことでしょう。

安心・安全な店舗運営と売上拡大の両立を図るうえで、楽天ECCを頼りにする店舗は増えています。

 

楽天ECCの仕事内容

こちらでは、楽天ECCの仕事内容をご紹介します。

 

データ分析

まず最初に、売上改善や目標設定のためのデータ分析が挙げられます。

楽天ECCは、売上やアクセス数、転換率などのデータをもとに、どこにボトルネックがあるのかを明確にしてくれます。

「○○をすると売り上げが○○%上昇した実績がある」といった、過去の実績やデータに基づいた提案が受けられるため、納得感を持って改善に取り組めるのも魅力です。

 

施策提案

楽天市場では、売上を上げるためにSEO対策や広告運用といった、さまざまなプロモーション方法があります。

しかし、いつまでにいくらの収益を上げたいという目標を達成するためには、プロモーション方法を考えなければなりません。

「〇月にセールがあるので、それに参加しましょう」といった提案を受けられるのは、楽天ECCを利用するメリットといえます。

先述の通り、楽天ECCが提案する内容はすべてデータや過去実績を参考にしているため、成功する可能性が高いです。

 

店舗運営のアドバイス

楽天ECCは店舗の売上を上げるために、多角的な提案を行うことがあります。

たとえば、商品の仕入れ数や商品開発といった、実店舗にも活かすことができるような内容が挙げられます。

データ分析の結果、需要と供給のバランスなどを参考にしてどの商品がどれだけ必要なのかを教えてくれるのはありがたいですね。

特に、品切れは機会損失となるため、できるだけ抑えたいものであることから店舗運営のアドバイスは助かることでしょう。

 

質疑応答

楽天ECCを利用することで、店舗運営や売上増加に関する質問を投げることができます。

店舗を運営していると「このタイミングで広告を出すべき?」「価格は下げたほうがいい?」「競合はどうしているんだろう」など、判断に迷う場面は少なくありません。

楽天ECCでは、そのような質問に対して専門的な視点から適切な返答をしてくれるため、店舗運営のヒントにすることができます。

もちろんECCも多忙な業務を抱えていますが、定期的なやりとりや適切なタイミングでのフォローを受けながら、伴走してもらえる安心感があります。

 

楽天ECCのメリット

楽天ECCを利用することで、下記のようなメリットを得ることができます。

 

広告枠を得ることができる

楽天ECCと良好な関係を構築することで、お買い物マラソンやスーパーセールなどのイベントで広告枠を獲得することができます。

これらのイベントで広告枠を獲得するためには、楽天独自の審査を通過しなければならないため、誰でもできるわけではありません。

また、広告枠獲得の申請を行うのは楽天ECCであることから、普段から良好な関係を構築しておく必要があります。

とはいえ、楽天ECCの意見をすべて聞くのではなく、納得できない点についてはしっかりと意見を述べることが重要です。

 

有益な情報を得られる

楽天ECCと良好な関係を構築することによって、ほかでは手に入らないような有益な情報を得られることがあります。

たとえば

  • 類似店舗の成功事例
  • イベント情報
  • 購買行動

などが、挙げられます。

これらを教えてもらい、店舗運営に活かすことで、多店舗よりも有利な立場で運営することができるでしょう。

関係構築のためには楽天ECCからの連絡を待つだけではなく、自分からも連絡をすることが重要です。

 

効率良く店舗を運営できる

自分でSEO対策や広告運用を行うと、ノウハウの蓄積や成果改善などに多くの時間と労力を要してしまいます。

また、実施している施策が合っているのか、間違えているのかを判断できないため、時間を無駄にすることもあるでしょう。

楽天ECCを利用することで過去の成功事例や傾向に基づいたアドバイスなどを教えてくれるため、効率良く施策を進めることが可能です。

まずは正解に近い型を知ることが、成果を加速させる重要なポイントです。

 

楽天ECCに依頼する際の注意点

楽天ECCにはさまざまなメリットがある一方、下記のような注意点も存在します。

 

完全に専属というわけではない

一般的に、楽天ECCはひとりで100店舗ほどの担当を持つといわれています。

そのため、ジャンルや店舗によっては毎日多くの問い合わせが寄せられることがあり、それらを並行して対応しています。

対応には個人差があるので、楽天ECCによっては同じサービスを受けられるわけではい、という可能性がある点には注意が必要です。

 

担当者のスキルに左右される

楽天ECCも人である以上、スキルの有無や熟練度などによって、提案内容が異なるものです。

新卒社員と入社数年間経過している社員では、後者のほうがスキルと実績を保有していることがお分かりいただけると思います。

ベテラン社員のほうが正確な回答をスピーディに得られるため、その点でサービスの差が付くことがあります。

自店舗では担当してもらうコンサルタントを選択できないという点には、注意が必要です。

 

担当者が変わりやすい

一般的に、楽天ECCの担当者は長くても2年で担当が変わるといわれています。

離職や部署異動などのタイミングによっては、2ヶ月から3ヶ月といった短いスパンで変わることもあります。

これまで良好な関係を構築できていた担当者から変わったときに、売り上げが落ちてしまうことも考えられます。

このように、楽天ECCに依存しすぎることによる影響も少なからず存在する点には注意が必要です。

 

まとめ|迷ったら利用すべき

今回は、楽天市場のECCについてご説明しました。

楽天ECCは楽天市場における運営をサポートすることが目的のコンサルタントで、下記のような業務を行っています。

  • データ分析
  • 施策提案
  • 店舗運営のアドバイス
  • 質疑応答

 

楽天ECCと良好な関係を構築することで、大きなイベントで広告枠を獲得できたり、有益な情報を得られたりします。

また、効率良く店舗を運営することができる点もメリットといえるでしょう。

楽天ECCを利用しても追加費用が発生するわけではないため、迷ったら使ってみてはいかがでしょうか?

平野涼介

この記事の著者

平野涼介

この記事の著者

平野涼介
ECコンサルタント:マネージャー

インフルエンサーマーケティング事業の責任者としてPRやマーケティングに従事。その後、自社商品の1からの販促を担当しインフルエンサーPRを通して大ヒット。

自社商品をECモール出店に切り出し各モールで数々の賞を獲得。

自社商品の運営で得た実績とノウハウを生かしEC SUPPORTERZを立ち上げ、主にECモールのコンサルティングを通してECの企業様をサポート中。

全体戦略設計力と売りに繋がる施策実行力が強み。