楽天市場におけるフロント業務・バックエンド業務って何?

2025年09月01日

楽天市場の運営はユーザーの受注データを処理して発送するだけではなく、それに関する様々な業務が含まれています。

顧客対応や在庫が不足したときの発注など、収益を上げるためにはさまざまな業務を実行しなければなりません。

楽天市場の運営業務は大きく分けて「フロント業務」と「バックエンド業務」の2種類に分けることができます。

こちらの記事では、楽天市場におけるフロント業務・バックエンド業務とはどのような業務なのかについて解説します。

 

フロント業務とは?

フロント業務とは、楽天市場を利用しているユーザーに対して商品を販売する業務を指します。

直接利益に関わるフロント業務には、下記のような業務が含まれています。

 

マーケティング

マーケティングとは、ユーザーに商品を知ってもらうために実施する活動であり、認知拡大による収益向上が目的です。

楽天市場ではイベントの参加やSEO対策、広告運用などの手法が取られており、いずれも多くの企業が収益向上に成功しています。

マーケティングを行わなかった場合、膨大な商品群に自社商品が隠れてしまい、購入はおろかユーザーに気付かれなくなります。

近年では楽天市場の運営とマーケティングをセットで考える店舗が多くなったことから、ノウハウが必要となっています。

 

マーチャンダイジング

マーチャンダイジングとは、商品企画や仕入れといった、ユーザーに提供する商品に関する業務です。

下記が楽天市場の運営に関するマーチャンダイジング業務になります。

 

商品企画

楽天市場では販売する商品がなければ売り上げを立てることができないため、売れる商品を販売する必要があります。

そのためにはメーカーが製造している既製品だけではなく、自社オリジナルの商品を販売することが方法として挙げられます。

商品企画から製造までを自社、もしくは外注業者を利用して実施することにより、オリジナルアイテムを販売できます。

オリジナルアイテムは価格設定が比較的自由であり、自社が独占するため競争優位に立ちやすい特徴があります。

 

仕入れ・製造

売れる商品を販売していても、在庫がなくなってしまうとその間に来た発注がキャンセルされるため、機会損失となります。

一度機会損失が発生した商品や店舗は「次も品切れかも」と思われてしまう可能性があり、信頼を損ねる可能性が考えられます。

そのため、マーチャンダイジング業務として商品の仕入れや、場合によっては製造を行って在庫を補充します。

在庫数については後述する「在庫管理」の項目で詳しく説明しますが、多すぎず少なすぎない数である必要があります。

 

在庫管理

楽天市場において在庫は収益を向上させるために確保しておくべきものであり、欠品はしないように管理しなければなりません。

しかし、過剰な在庫は保管スペースや在庫費用を圧迫してしまうことから、多すぎず少なすぎない適量である必要があります。

適量の在庫は過去の実績やトレンドなどを参考に考慮し、発注から納品までのタイミングを見計らって発注します。

また、メーカーに製造してもらう際は多くの時間を要することから、少し余裕を持って製造を依頼しましょう。

 

価格調整

読みが外れて過剰在庫になっていたり、数年間動いていなかったりする商品は、早急に処分したいものです。

早急に在庫を処分する方法としてはイベントなどへの参加だけではなく、価格を調整することなどが挙げられます。

また、大量に購入することで仕入れ原価を安くしてもらうことも、価格調整業務に含まれています。

このように、マーチャンダイジング業務は社内だけではなく、社外の関係者とも協業するものがあるのです。

 

商品掲載・ページ改善

楽天市場における商品ページは購入に至るための第一歩であると同時に、商品購入の窓口ともいえるページです。

商品ページを制作する際は、ユーザー目線に立ってどのような情報が必要なのか、ページは見やすいのかなどを考えます。

また、楽天市場では一度制作したページでも、比較的容易に編集・改善することができます。

販売を強化していきたいページなどをピックアップし、改善を繰り返すことで収益増加につながるのです。

 

バックエンド業務とは?

バックエンドとは、販売活動を管理する業務であり、下記のような業務が含まれています。

 

商品情報登録業務

楽天市場で販売する商品の情報を登録する業務も、バックエンド業務に含まれます。

JANコードや商品名、価格、発売に知事といったさまざまな情報を登録することで、ようやく楽天市場で販売ができるのです。

また、ユーザーに一層理解をしてもらうために、サイズや重量、素材といったスペックを記載していきます。

これらは一度に登録できれば良いですが、現在情報がなかった場合はあとからでも登録できるため、すべての情報を記載しましょう。

 

受発注管理業務

受発注管理業務は商品の保管や在庫管理、受注から発送までの管理のほか、アフターサービスなどの顧客対応になります。

アフターサービスなどの顧客対応については十人十色の問い合わせが寄せられるため、柔軟な対応が求められます。

その際に必要となるのがコミュニケーション能力であり、ユーザーの課題を簡潔かつ早急に応えることでファンを獲得できます。

苦労して掲載した商品が欠品になったり、発送が遅れたりしないように、こちらの受発注管理業務が必要になります。

 

総合管理業務

総合管理業務とは、楽天市場の売り上げや人件費の管理など、バックエンド業務をトータルで管理する業務を指します。

楽天市場で多くの売り上げを上げていても利益がほとんど残らない場合、原因を調査して対策を練ります。

総合管理業務を実施する際にはマネージメント能力や分析能力が求められるため、これらのノウハウを蓄積しておきましょう。

バックエンド業務を見直すことで、売り上げが同じでも手元に残る利益が増える可能性があるものです。

 

まとめ|楽天市場の運営にはさまざまな能力が求められる

こちらの記事では、楽天市場におけるフロント業務・バックエンド業務とはどのような業務なのかについて解説しました。

フロント業務は楽天ユーザーに対して商品を販売する業務であり、マーケティングやマーチャンダイジングなどが含まれます。

バックエンドは販売活動を管理する業務であり、商品情報登録や受発注管理業務などが含まれています。

ひとつずつ着実にこなすことで、複数の業務でも焦ることなく実施することができます。

平野涼介

この記事の著者

平野涼介

この記事の著者

平野涼介
ECコンサルタント:マネージャー

インフルエンサーマーケティング事業の責任者としてPRやマーケティングに従事。その後、自社商品の1からの販促を担当しインフルエンサーPRを通して大ヒット。

自社商品をECモール出店に切り出し各モールで数々の賞を獲得。

自社商品の運営で得た実績とノウハウを生かしEC SUPPORTERZを立ち上げ、主にECモールのコンサルティングを通してECの企業様をサポート中。

全体戦略設計力と売りに繋がる施策実行力が強み。