楽天市場で配信できるRPP広告の平均ROASはどれくらい?

楽天市場には多くの競合ショップが存在していることから、利益拡大のためにプロモーションの実施が不可欠です。

具体的にはSEO対策や広告運用などが挙げられ、いずれもまずはユーザーに認知してもらうところから始まります。

広告については楽天市場にはさまざまな配信方法が用意されており、そのなかには「RPP広告」と呼ばれるものが存在します。

RPP広告とはどのような広告であり、そもそも広告における成果とはどのようなものなのでしょうか?

そこで、こちらの記事では楽天市場で配信できるRPP広告について平均ROASとあわせて解説します。

 

「ROAS」とは?

楽天におけるプロモーションの成果を確認するための指標として、費用対効果の存在が挙げられます。

いくら高額な売り上げを上げても、それ以上のコストが発生していた場合は赤字で運営していることになります。

プロモーションにおける費用対効果を検討する際、ROAS(Return On Advertising Spend)が挙げられます。

日本語に訳すと「広告の費用対効果」という意味合いになるROASは、マーケティングの際に用いられる指標です。

下記はROASを求める計算式であり、数値が大きくなるほど高いリターンを得たということになります。

  • ROAS = (広告経由の売り上げ / 広告費) × 100

 

ここでいう広告の定義は広く、本記事でご紹介する楽天市場だけではなく、テレビや交通広告も含まれます。

企業やショップによってはこのROASをKPIにしているところがあり、そのためのアクションプランを構築しています。

類似する言葉のなかにはROI(Return On Investment)というものがあり、こちらは投資に対する利益を意味する言葉です。

計算式は「利益 ÷ 投資額 × 100」で、ROASとは売り上げと利益のどちらかを参照するのかといった違いがあります。

 

楽天市場のRPP広告とは?

楽天市場にはさまざまな広告の配信方法が用意されており、そのなかには「RPP広告」というものが含まれています。

RPP(Rakuten Promotion Platform)はキーワードを入力した際に、検索画面に表示される広告です。

多くのユーザーは楽天市場で商品を検索する際、検索窓にキーワードを入力して探します。

検索結果が表示されたあとは、ユーザーは上から順に商品を確認し、興味があればクリックしていきます。

クリック率については検索結果で上位に表示されたもののほうが高い傾向にあり、順位が下がるほど低下します。

RPP広告は検索結果の下記に表示されるため、多くのユーザーの目に留まることが期待できます。

  • 商品検索結果の上位
  • トップページ
  • 商品ジャンルページ
  • 特集ページ
  • infoseekの検索結果

 

これらのうち、検索結果の上位に表示されるということが重要になります。

ユーザーが検索する目的は希望する商品を探すことであり、ほとんどの場合キーワードと合致した商品が表示されます。

RPP広告を配信することで、特定のキーワードが入力された際に表示されることから、購入率が高くなるのです。

検索結果に表示される場合、自然検索よりも上位に表示されるため、多くのユーザーの目に留まることが期待できます。

 

RPP広告の平均ROASはどれくらい?

一般的に、RPP広告の平均ROASは300%程度が目安といわれています。

たとえば、広告費に10,000円を使用して、3万円の売り上げを上げたときにROASが300%になります。

楽天市場では最低クリック単価が25円に設定されており、10,000円の広告費を使用した場合、1ヶ月あたり400クリックができます。

1日換算すると400クリック ÷ 30日 = 13回程度であり、日予算は10,000円 ÷ 30日 = 333円程度になります。

このように見てみると、広告費10,000円が意外と少ないのでは?とお分かりいただけると思います。

配信量が少なくなると、1日のうち深夜や午前中に予算を使い切ってしまう可能性が考えられます。

この点を考慮して、広告の予算を増額することで、1日住配信ができるようになります。

しかし、予算が多くなるほど配信量は増えますが、必ずしも成約につながるとは限りません。

そのため、配信後はROASなど成果指標を算出して、最適な予算額を知る必要があります。

必要な場所に必要なだけの経営資源を投資することが、成果を最大化につながるのです。

 

ROAS改善のためにやるべきこと

ROASを上げるためには、下記の施策が有効です。

 

転換率が低い商品を除外する

ROAS改善の方法のひとつとして、あまり売れていない商品や在庫回転率が引く商品の除外です。

実店舗で売れていてもネットショップで売れない商品は多数存在しており、これらを除外することでROASを改善できます。

 

転換率が高い商品を強化する

先述の通り、RPP広告の最低クリック単価は25円ですが、クリック単価が高いほうが上位表示される傾向にあります。

転換率が高い商品については他店舗に枠を取られないように、クリック単価を25円以上に設定しましょう。

 

配信日時を考える

広告は多くの人が集まる時間帯に配信したほうが、より多くのユーザーに配信されます。

たとえば、通勤・退社時間や、就寝前などは多くのユーザーが楽天市場を訪問する可能性が高いです。

 

まとめ|ROASはあくまで判断材料のひとつ

こちらの記事では楽天市場で配信できるRPP広告について平均ROASとあわせて解説しました。

楽天市場でRPP広告の成果を計測する際に、ROASを使用する店舗が多いです。

一般的に、RPP広告の平均ROASは300%程度が目安といわれています。

改善方法としては転換率が低い商品を除外する、転換率が高い商品を強化する、配信日時を考えることが挙げられます。

とはいえ、ROAS自体は成果を表す要素のひとつであり、ほかにもROIやCPAなどがあります。

そのため、ROASだけにこだわらず、多角的な観点から成功・失敗要因を検討する必要があります。

さまざまな施策やプロモーションを行ったあとは、必ず成果を計測しましょう。

平野涼介

この記事の著者

平野涼介

この記事の著者

平野涼介
ECコンサルタント:マネージャー

インフルエンサーマーケティング事業の責任者としてPRやマーケティングに従事。その後、自社商品の1からの販促を担当しインフルエンサーPRを通して大ヒット。

自社商品をECモール出店に切り出し各モールで数々の賞を獲得。

自社商品の運営で得た実績とノウハウを生かしEC SUPPORTERZを立ち上げ、主にECモールのコンサルティングを通してECの企業様をサポート中。

全体戦略設計力と売りに繋がる施策実行力が強み。