【運営者必見!】楽天市場でリピーターを増やすには何をすれば良い?

【運営者必見!】楽天市場でリピーターを増やすには何をすれば良い?

楽天市場に限らず、ビジネスを行う上では新規顧客とリピーターの囲い込みが重要になります。

どのようなリピーターもはじめは新規顧客であり、初回購入後のフォローアップによりリピーターになるのです。

楽天市場には多くの店舗が出店しているため、できるだけユーザーを囲い込んでリピーターにすることが重要な課題となります。

こちらの記事では、楽天市場でリピーターを増やすには何をすれば良いのかについて解説します。

 

リピーターが重要な理由

リピーターとは、企業の商品やサービスを繰り返し購入したり、利用したりする人を指します。

商品やサービスを気に入っており、提供する店舗を信頼していることから、繰り返し購入や利用するのです。

つまり、リピーターは商品やサービス、ひいては店舗のファンともいえる存在となります。

リピーターを獲得することで、店舗は下記のようなメリットを得ることができます。

 

利益が安定しやすい

「AISCEAS」とは?

「AISCEAS」とは、特にインターネットにおけるユーザーの購買心理を示すもので、下記7要素で構成されます。

  • Attention :注意
  • Interest :興味・関心
  • Search :検索
  • Comparison :比較
  • Examination :検討
  • Action :行動
  • Share :共有

インターネットが普及したことにより、最後の「共有」のステップのハードルが低くなりました。

楽天市場における共有はレビューや評価であり、ユーザーは高評価の店舗や商品を購入する傾向にあるため、重要な要素となります。

高い評価を獲得できれば多くの新規顧客が集客できるため、まさに「客が客を呼ぶ」を実現できるのです。

マーケティングについて、P・F・ドラッカーは販売しなくても売れる状態を目指すことと言及しました。

近年ではSEO対策やWeb広告などさまざまなプロモーション・マーケティング手法が採用されています。

これらはマーケティング手法とされていることが多いですが、先述したドラッカーが考えるマーケティングとは異なります。

AISCEASに則り、客が客を呼ぶ状態はドラッカーが提唱したマーケティングの定義に近くなるのです。

 

コストを抑えられる

リピーターを獲得できると、その分だけ新規顧客を獲得するためのプロモーションに費用を割くことができます。

新規顧客を獲得する際のコストは、リピーターを獲得する際のコストと比較すると5倍程度かかるといわれています。

この法則はマーケティング用語で「1:5の法則」と呼ばれるもので、ユーザーの心理的ハードルが大きくかかわっているのです。

ユーザーは新しい店舗や商品を購入する際、下記のように考えていると推測できます。

  • 商品を探すのが面倒だ
  • 使用方法を調べるのが億劫
  • はじめて購入して、失敗したらどうしよう…

 

これらを払しょくするために、店舗は広告やSEO対策、ページ内容の充実などでハードルを下げる必要があります。

一度購入して満足したユーザーは、下記のように考えてリピーターになる可能性が高くなるのです。

  • このお店や商品は安心できる
  • 一度使っているから、商品の知識も問題ない
  • 今回は失敗したけど、経験したから次回は大丈夫

 

リピーターを獲得することで利益を確保でき、その利益で新規顧客獲得の施策を打てることから、それぞれがつながっているのです。

 

新規の獲得につながる

楽天市場におけるSEO対策では、ページの記載内容だけではなく購入数やレビュー数などが大きくかかわっています。

リピーターが定期的に購入し、そのたびに高評価やレビューをしてくれることで、SEO対策ができるのです。

評価が高くなった商品や店舗は、新規顧客が検索した際に検索結果に表示されやすくなるため、新規顧客獲得につながります。

また、ユーザーはレビューや評価を見てから購入する人が多いため、蓄積されたレビューが効果を発揮するのです。

このような観点から、継続して購入してくれるリピーターを集めることで、さまざまなメリットを得ることができます。

 

リピーター率の計算方法

リピーター率は、下記の数式で算出することができます。

 

  • リピーター率 = リピーター数 ÷ 全顧客数

 

上記数式は全期間のリピート率であり、特定期間の場合はリピーター数を特定期間に絞ることで算出が可能です。

一般的に、EC業界におけるリピート率は業界によって異なりますが、30~40%程度といわれています。

特に、健康食品や化粧品業界のリピート率は50%程度と高く、インテリアについては20%程度と低くなります。

これはその商品が繰り返し購入されるものなのかが影響しています。

たとえば、化粧品などは消耗品のため継続して購入されますが、カーテンやイスなどは購入頻度が低い傾向にある商品です。

そのため、上記数値はあくまで目安として認識し、前年比や前月比で算出すると良いでしょう。

 

楽天市場におけるリピーター率の確認方法

楽天市場では、上記数式にあてはめて算出をしなくても、楽天RMSから確認することができます。

楽天RMS内の「店舗カルテ」から、累計および期間を指定することでその期間のリピーター率を確認することが可能です。

下記、楽天市場における新規購入とリピート購入の定義です。

  • 新規購入 :購入した月から過去2年間で購入がないとき
  • リピート購入 :購入した月から過去2年間で購入があるとき

 

このような性質より、楽天市場では回転率が高いリピート品を取り扱うと、リピーター率が高くなります。

そのため、他店舗や先述した相場と比較するよりも、やはり自店舗の前年・前月比を参照したほうが良いでしょう。

 

リピーターを増やすための施策

こちらでは、リピーターを増やすための施策をご紹介します。

 

現状を把握する

リピーター確保を含め、さまざまな施策を行う際にはまず現状を把握することが重要です。

楽天市場の場合はRMSが用意されているため、さまざまな観点から現状を把握することができるでしょう。

現状を把握するためには、「RMS>データ分析>販促効果測定>顧客分析レポート」から各種データを参照します。

ほかにも、RMSにはさまざまなレポートが用意されているため、それぞれに目を通すことであらたな発見があるかもしれません。

多くのリピーターを囲い込み、安定した高額な売上を上げている店舗ほど、RMSでさまざまなデータを参照・分析しています。

数値は感覚ではなく実績で状況を伝えてくれるため、現状を把握するため定期的に確認しておくことをおすすめします。

 

メルマガ・LINEでさまざまな情報を発信する

楽天市場にはメルマガやR-SNSといった、メールやLINEに情報を発信できる機能が搭載されています。

実は、楽天市場において既存顧客に対して直接アプローチする方法は、メルマガとLINEしかないのです。

かつてはメルマガを利用する店舗が多かったですが、現代ではLINEを利用して情報を配信する店舗が多くなりました。

LINEはほぼ確実にユーザーの目に留まる点がメリットであり、ユーザーに自店舗の情報に気付いてもらいやすくなります。

利用は有料かつ友だちを増やす必要があるなど、さまざまな条件が設けられています。

費用はかかるものの、ほとんどのユーザーに見てもらえる可能性があるため、R-SNSの利用を検討してみましょう。

 

お気に入り登録を活用する

お気に入り登録はユーザーが興味を持った商品をあとから参照できるように、いわゆるブックマークのような役割を果たす機能です。

お気に入り登録をすることで、ユーザーは下記の情報を受け取ることができます。

  • 値下げ
  • クーポン
  • ポイントアップ
  • スーパーDEAL

 

これらは金銭的、およびポイントに直接利益を付与するものであり、もらっていやな思いをする人は少ないと考えられます。

自分が欲しいと思った商品が値下げされたり、クーポンが発行されたりすることで、購買意欲を掻き立てることができます。

なお、お気に入り登録については既存のボタンもありますが、ページ内にオリジナルのCTAを設置することも可能です。

 

※CTA:Call To Action Webサイトの訪問者を具体的な行動に誘導することを指します。

お気に入り登録の場合、お気に入りボタンを設置することで登録を促します。

 

リピートしたくなる入口商品を展開する

入口商品とは、ユーザーに最初に提示する、もしくは購入してもらうための商品を指します。

居酒屋の場合はドリンクメニュー、スーパーの場合は生鮮食品などが入口商品になります。

入口商品を設定する目的としては、単品購入はもちろん、あわせ買い・まとめ買いを誘発することです。

あわせ買い・まとめ買いが行われることによって客単価が向上し、店舗は多くの売上を獲得できます。

また、入口商品を作ってランキングに掲載されると、継続したアクセスを獲得することも可能となります。

複数の商品に注力するのは難しくても、ひとつの商品に注力するのは最低限の労力で済むはずです。

 

広告を打つ

楽天市場にはさまざまな広告プランが用意されていますが、そのなかには「TDA広告」と呼ばれるものがあります。

TDA(ターゲティングディスプレイ)広告は、リピーターになりやすいと考えられるユーザーに向けて配信する広告です。

また、TDA広告はより細かくターゲットを設定することができるため、転換率向上が期待できます。

 

楽天市場の広告一覧

楽天市場には、下記のようにさまざまな種類の広告プランが用意されています。

広告の種類 必要な費用 分類 特徴
楽天市場広告 4万円から120万円 掲載系広告 幅広い楽天市場ユーザーに商材・サービスを宣伝できる
特別大型企画 200万円以上 掲載系広告 短期間でコンバージョン獲得を狙える
RPP広告 5,000円以上 成果報酬型広告 検索された商品と関連した広告を表示
クーポンアドバンス広告 40円×発行されたクーポン数 成果報酬型広告 楽天ユーザーの購買意欲を高められる
CPA広告 広告経由の売上高×20% 成果報酬型広告 好きなタイミングで広告配信を行える
TDA広告 表示回数×単価(5万円/月〜) 成果報酬型広告 ユーザーデータを用いたターゲティングが行える
楽天配信 5,000円以上 メルマガ配信系広告 幅広いメルマガ購読者に商材・サービスを宣伝できる
店舗配信 3万円以上 メルマガ配信系広告 既存顧客のニーズと相性の良い商材の宣伝に向いている

 

それぞれの広告で特徴が異なるため、予算や目的を考慮して最適な配信方法を選びましょう。

 

ページを作り込む

多くの人が勘違いするポイントですが、広告を配信しても必ず購入に至るというわけではないということが挙げられます。

広告を配信する際は各種ページをLPとして配信しますが、そのページが不十分だったときは購入に至りません。

商品画像が粗い、誤字脱字がある、知りたい情報が記載されていないといったことが、不十分な要因となります。

これらを見てみると、ページの作り込みは楽天市場におけるSEO対策も含んでいるといえます。

とはいえ、すべてのページを改善するとなると多くの時間と労力が必要になるため、最初の数ページから始めましょう。

今後新商品を販売する際は、ある程度作り込んでから公開することをおすすめします。

 

クーポンを配布する

楽天市場では、はじめて購入してくれたユーザーに対して2回目の購入を促す「サンキュークーポン」が用意されています。

サンキュークーポンは2回目の購入を促せるため、ファン化やリピーター獲得に大いに貢献してくれるツールといえます。

ユーザーは商品購入時に注文画面で取得でき、実店舗でいう会計後のクーポン券配布と似ています。

特に、リピート率が高い商品についてはリピーターとなる可能性が高いため、サンキュークーポンが役に立つ機会が多いでしょう。

 

ブランドイメージの確立

同じ商品を購入した場合でも、梱包状態がキレイ・汚い場合、キレイな店舗でリピートしたいと考えることでしょう。

また、どちらもキレイな梱包だったとしても、クーポンや手書きのメッセージが入っている店舗と入れていない店舗の場合、前者が好印象だと思います。

これらは楽天市場で毎月高い売上を安定してあげている店舗に見られる特徴であり、実は誰でもできることなのです。

商品を受注して終了ではなく、ユーザーの手に届いてから開封、使ってもらうまでをゴールと考えているのでしょう。

このように、気遣いができる店舗は高評価のレビューが集まりやすく、質が悪いサービスはレビューが低くなります。

多くのリピーターを獲得するためには、購入後のフォローをしっかりと行うことが重要です。

 

配送・納品までのスピード

どれだけ低価格で提供していても、納品までに多くの時間を要する場合は購入をあきらめるものです。

近年は情報だけではなく、物流も高速化しており、その走りとなったのがAmazonのプライムサービスだと考えられます。

プライムサービスは指定時間内に受注を確定すると、翌日に届けてくれるといった、ユーザーにとってはうれしいサービスです。

なかには少々値段が張っても、配送が早いお店で購入したいという人がいるため、配送スピードは顧客満足度に影響をおよぼします。

 

スピーディなコミュニケーションを意識する

たとえば、こちらから連絡してもなかなか返答がない人に対して、皆さんはどう思われるでしょうか?

多くの場合、「早く返信してほしい」「返信にそんなに時間がかかる?」と思われるのではないでしょうか。

楽天市場の問い合わせについても同様であり、ユーザーは購入前後の課題を解決したいため、店舗に問い合わせます。

高評価を得ている店舗は返信スピードが速い傾向にあり、低評価の店舗は返信スピードが遅い傾向にあります。

こちらも顧客満足度に大きな影響をおよぼす要素であり、店舗はスピーディな対応が求められるようになりました。

 

レビューに返信する

先述の通り、楽天市場においてレビューは新規顧客・リピーター確保に大きな影響をおよぼす重要な要素なのです。

レビューのなかにはさまざまな意見が記載されており、なかには不満やクレームも存在していることでしょう。

ていねいな対応をしている店舗は、レビュー一つひとつにすべて返信をしています。

良いレビューはありがたく受け取り、悪いレビューは改善を心がけましょう。

実店舗でも、正しい意見は無視せずに真摯に受け止めることで成長が望めるものです。

 

リピーターを獲得する際に意識するポイント

リピーターを獲得する際に意識するポイントを、下記にてご紹介します。

 

リピートしたくなるメリットを分かりやすく提示する

リピーターを獲得するためには、ユーザーにリピートすることでどのようなメリットがあるのかを明確にすることが重要です。

ユーザーはメリットを感じたときに行動に移しますが、しっかりと読まなければ分からないものは嫌煙されがちです。

安く購入できたり、商品が早く届いたりといったメリットは、ユーザーにとって分かりやすい要素だといえます。

また、先述したクーポンの配布も明確なメリットといえるもので、配布している店舗は多いものです。

メルマガやSNSで継続してユーザーに接触することも有効ですが、文章に明確なメリットを記載する必要があります。

 

リピートのハードルを下げる

リピーター化するユーザーを取りこぼさないためには、スムーズに購入できる環境を整えることが重要です。

リピートしやすい商品がそろっていたり、関連商品が表示されたりといったことが、環境整備の一例となります。

先述したクーポンや割引などもメリットですが、コストが発生する要素のため実施しない店舗も存在します。

一方、環境整備は人件費のみで実施でき、継続したリピートが期待できるため高い費用対効果を実現できるでしょう。

入口商品にさまざまなバリエーションや関連商品を掲載することで、リピートやまとめ買いも期待できます。

 

リピーター像を検討する

リピーターは多いほど安定した売上を実現できますが、すべてのユーザーがリピーターにはなりません。

なかには楽天市場内を回遊しているだけで、特に目的を持たないユーザーもいるものです。

そのため、リピーターを囲い込むためには、どのようなユーザーがリピーターになってほしいのかを検討しておきましょう。

ショップを利用するユーザーや、売れてほしい商品に対して購入するユーザー像を明確にすれば、ページ構成は変わるものです。

ペルソナ設定などでユーザー像を構築し、店舗運営者・スタッフ間で共有すれば、店舗に統一感が生まれます。

 

まとめ|リピーターの有無は安定した売上に直結する

こちらの記事では、楽天市場でリピーターを増やす方法について解説しました。

リピーターを獲得することで、店舗は下記のようなメリットを得ることができます。

  • 利益が安定しやすい
  • コストを抑えられる
  • 新規の獲得につながる

 

現状を把握する、お気に入り登録を活用する、入口商品を展開するなどの施策により、リピーターを獲得できます。

また、リピーターを獲得する際には、リピートしたくなるメリットを分かりやすく提示する、リピートのハードルを下げる、リピーター像を検討するといったことが重要です。

多くのリピーターを囲い込み、継続して高水準な安定した売上を実現しましょう。

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