Qoo10はほかのモールと比較すると越境ECが行いやすい特徴を持つ、eBayが母体のECモールです。
ユーザーおよび店舗が飽和状態にある国内だけではなく、新規顧客が多い海外に目を向けたビジネスが実現できます。
もちろん、日本国内のユーザーも対象であり、その際にはさまざまな配送業者を利用することになります。
こちらの記事では、Qoo10で利用できる配送業者の特徴について解説します。
Qoo10で利用できる配送業者
Qoo10では、ユーザーにスムーズに商品を届けるために複数の配送業者が利用されています。
それぞれの配送業者には独自の特徴があり、配送スピードやサービス内容が異なります。
ヤマト宅急便
ヤマト宅急便は日本国内で最も広く利用されている、宅配サービスのひとつです。
時間帯指定や追跡機能といったさまざまなサービスが充実しており、個別ニーズに応じた柔軟な配送が可能です。
荷物の大きさに応じた料金体系も整備されており、個人から企業まで広範なユーザーに対応しています。
荷物の取り扱いが丁寧で、配達の正確性が高い点も特徴といえます。
また、荷物の追跡は非常に細かく行うことができ、時間指定サービスも充実しているため、利用者にとって安心感があるサービスです。
そのため、ヤマト宅急便は配送スピードやサービスの質が高いことから多くのユーザーから高い評価を得ています。
佐川急便
佐川急便は企業向けの物流サービスに強みを持つ運送会社であり、全国各地に拠点を持ち、迅速かつ確実な配送を提供しています。
近年ではネットショップ向けのサービスを充実させ、個人向けでも非常に使い勝手が良くなりました。
サービスについても「飛脚便」や「飛脚メール便」などコストを抑えたオプションが多く、出費を抑えての配送を実現できます。
大型商品や重い荷物の配送にも定評があり、配送料が比較的リーズナブルであることから、法人・個人問わず高い評価を得ています。
配送時の柔軟性も高く、企業の特殊な配送ニーズにも対応可能な点も魅力といえます。
ゆうパック
ゆうパックは日本郵便が提供する宅配サービスで、郵便局のネットワークを活用しています。
全国の郵便局から直接配送できるほか、特に地域密着型の配送サービスに強い点が特徴です。
料金体系は明確で、荷物のサイズや重量に応じた適切な料金が設定されています。
便利な「時間帯指定」や「お届け先指定」など、ユーザーにとって使いやすいオプションも多いです。
また、追跡サービスも充実しており、郵便局ならではの信頼性も強みといえます。
離島や山間部など他の業者では難しいエリアなど、全国隅々まで対応可能である点は、ほかの配送業者と差別化が実現できているポイントといえるでしょう。
福山通運
福山通運は全国規模で展開している運送業者で、特に企業向けの物流に強いという特徴を持ちます。
トラック運送を中心に荷物の輸送を行っており、全国規模でのネットワークとさまざまな配送サービスを提供しています。
先述の通り、特に法人向けの配送オプションが豊富であり、時間指定や特殊な取り扱いが求められる荷物にも対応できます。
大手企業との取引が多いことから企業からの信頼性が高く、物流面での効率化に貢献するサービスが特徴といえます。
そのため、BtoBでの対象となる精密機器や工業製品といった、一般の人が配送しないような商品の輸送も実施しています。
※個人での利用も可能ですが、配送エリアや時間帯に制限を設けていることがあります。
西濃運輸
西濃運輸も福山通運とともに企業向けの配送に強い業者ですが、こちらは地域密着型の物流サービスが強い運送会社になります。
特に、東海地方を中心に広がっているネットワークを活かし、細かな対応力と迅速な配送を実現しています。
法人向けの配送サービスが強みであることから、大型荷物や特殊な配送にも対応している特徴を持ちます。
とはいえ、配送自体は全国に対応していることから、時間帯指定や重量別料金システムを取り入れ、利用者のニーズに柔軟に対応しています。
これまでの実績により、西濃運輸は配送の精度とネットワークの広さがポイントとなっているといえるでしょう。
ユーザーから「荷物が届かない」といわれたときの対処法
このように、Qoo10にはさまざまな配送方法が用意されており、費用や配送先によって選ぶ必要があります。
しかし、オンラインショップでの取引や通販では、配送に関するトラブルが発生することもあります。
そのなかでも「荷物が届かない」という状況は特にユーザーにとって不安および不快感を与えてしまいます。
店舗はユーザーから「荷物が届かない」と連絡を受けた場合、迅速かつ冷静に対応することが重要です。
こちらでは、荷物が届かない場合の適切な対応方法について、順を追って解説します。
配送状況を確認する
最初に行うべきことは、荷物の配送状況を確認することです。
ほとんどの配送業者はオンラインで荷物の追跡情報を提供しており、配送から現在の配送状態までの詳細を確認することができます。
これにより、荷物がどこにあるのか、現在の状況を把握することができるのです。
追跡システムを利用することで、荷物が配送途中だったり配送先住所に誤りがあったりする場合に、問題の所在を特定できます。
たとえば、配送業者が「荷物は配達済み」と表示している場合、下記の2パターンが考えられます。
- 配達員が間違って別の住所に届けてしまっていた
- 受取人が不在だったために配達が保留になっていた
配送状況を確認するための手順を提供している場合もあるため、利用者に対して、配送業者の追跡ページを伝えると良いでしょう。
Qoo10では追跡機能を使うことで、配送情報が簡単に確認でき、問題解決の第一歩となります。
配送業者に問い合わせる
配送状況を確認しても問題が解決しない場合や、荷物の行方がわからない場合は、配送業者に直接問い合わせましょう。
配送業者に問い合わせることで、荷物の所在や配達状況に関する詳細情報を提供してもらえます。
また、配送業者は配送に関するトラブルの担当部署を設けていることが多く、迅速に問題の調査を進めてくれます。
問い合わせの際には、下記の情報を準備しておくとスムーズに対応してもらえます。
- 荷物の追跡番号
- 注文番号
- 配送先の住所
- 荷物のサイズ
- 店舗から配送業者に引き渡した日時
多くの配送業者は電話やメール、オンラインフォームを通じてサポートを提供しているため、早急に連絡を取りましょう。
また、荷物が紛失している場合や配達が遅れている場合には、配送業者はその原因や解決策を提案してくれる場合があります。
配送業者が提供する調査手続きや返金手続きについても確認し、指示に従って対応を進めましょう。
ユーザーに状況を連絡する
配送業者に確認を取り、状況が明確になったら、ユーザーに対して速やかに状況を伝えましょう。
ユーザーは荷物が届かないと不安および「いつ届くのだろうか」と不快に感じてしまうため、いち早く安心感を与えるために正確な情報を伝えることが重要です。
荷物が配送途中だったり配送遅延が発生したりしている場合その旨をユーザーに伝え、予想される到着日を伝えましょう。
配達が誤って遅延している場合は、ユーザーにその理由を説明することで、理解してもらいやすくなります。
配送業者に確認した結果が荷物の紛失だった場合で、自店舗に非がなくても、その情報も正直に伝えましょう。
この場合、次のステップとして再配送や補償手続きについての詳細を伝え、ユーザーの不安・不満解消を最優先します。
また、ユーザーからのフィードバックや懸念事項に迅速に対応することで、ユーザーの信頼を維持することができます。
配送状況や問題に対する誠実な対応が、長期的な顧客関係を築く際に重要となります。
補償の確認
配送業者とユーザーとの間で問題が解決できなかった場合、補償についての確認が必要です。
配送業者によっては、荷物が紛失した場合や破損した場合に補償を設けている場合があります。
事前に配送業者が提供する補償制度や条件を確認しておき、ユーザーに対してその手続きを案内することが求められます。
また、通販ショップとしても、商品の補償ポリシーを明確にしておくことが重要です。
たとえば、配送後に荷物を紛失した場合や配達に問題が生じた場合、返金や再配送を行う方針を決めておくことなどが挙げられます。
補償に関する手続きはトラブルを避けるために、特に重要です。
配送業者の補償規定に基づき、早急に対応を進めることで、ユーザーとの信頼関係を構築・維持し、満足度を高めることができるのです。
荷物の配送に関するよくある質問
下記は、Qoo10で店舗を運営する際に寄せられることが多い質問です。
Qoo10の商品は何日で届く?
Qoo10での商品配送期間は、商品や販売元、配送方法によって異なります。
一般的に、国内配送の場合は、注文から1週間以内に商品が届くことが多いです。
しかし、海外からの取り寄せ商品や特別な配送方法を選択した場合、配送にかかる時間が長くなることがあります。
Qoo10では商品の配送日が確認できるため、配送にかかる日数をある程度予測することができます。
また、Qoo10では「注文ステータス」を追跡することができるため、商品の現在の状態や配送状況の把握が可能です。
なお、配送予定日を過ぎてしまった場合は遅延の原因を確認するために、配送業者や店舗への問い合わせが必要です。
商品が届いていないのにステータスが「配送完了」なのはなぜ?
配送ステータスが「配送完了」と表示されているのに、実際には商品が届いていない場合、いくつかの原因が考えられます。
最初に考えるべきなのは、配送業者が誤って「配送完了」としてしまった可能性です。
配送業者のシステムが遅れて更新されている場合や、配達員が荷物を誤って別の場所に届けてしまうことがあります。
配送完了のステータスが表示された時点でユーザーが不在だったり、受け取りサインをしていなかったりする場合も考えられます。
このような場合、配送業者が荷物を近隣のコンビニや営業所に預けていることがあります。
そのため、ステータスが「配送完了」と表示されても、実際の受け取り状況を確認することが重要です。
配送業者に直接問い合わせることで、荷物がどこにあるのか、どのような理由で遅延したのかを明確にすることができます。
まとめて注文した商品がひとつだけ届かない場合は?
複数の商品をまとめて注文した場合、荷物が分割で配送されることがあります。
その際にひとつの商品が届かないことはありますが、これには配送業者のシステムや物流の都合で、納品が遅れている可能性があるのです。
注文商品が分割配送の場合、商品ごとに異なる配送業者が担当することにより、結果として配送のタイミングがずれてしまいます。
Qoo10では商品の配送状況を個別に確認できるため、遅延が発生している商品だけを追跡し、配送業者に問い合わせられます。
配送遅延が長期化している場合、店舗に対して状況を確認し、再配送の手配を依頼することもできます。
ひとつの商品が届かないとすべての注文に対して不安を抱いてしまう可能性があるため、早期の対応でユーザーの不安を解消できるでしょう。
1ヶ月以上待ってるのに商品が届かないのはなぜ?
商品が1ヶ月以上届かない場合、配送業者による遅延や、国際配送の場合は通関手続きの遅れなどが考えられます。
特に、海外から配送された商品は、税関での処理や航空便の遅延により、予定よりも大幅に遅れることがあります。
また、商品が在庫切れとなり再入荷待ちの場合も考えられます。
販売業者に確認してみると、商品が出荷準備中であることや、製造の遅れが原因で配送が遅れているといった返答をもらうことがあります。
いずれにせよ、ユーザーには現状および想定される納期を正確に伝えることが重要です。
1ヶ月以上待っても商品が届かない場合は、ユーザーに連絡を取り、遅延理由を伝え、対応策を話し合いましょう。
場合によっては、返金や再配送の手配を行うことも選択肢として考慮する必要があります。
届かない商品をキャンセルした際の返金方法は?
商品が届かない場合、ユーザーがキャンセルを希望することがあります。
キャンセル手続きや返金方法は、購入したプラットフォームや販売者のポリシーに基づきます。
商品が配送されていない場合は全額返金が行われることが一般的ですが、状況によっては一部返金が適用される場合もあります。
Qoo10などのオンラインサービスでは、ユーザーがキャンセル手続きを行う際、システム内で処理が行われることが多いです。
この際、返金方法としては購入時に使用した決済方法に対して返金されることが一般的です。
返金が完了するまでには数営業日かかることがあるため、ユーザーにはその旨をしっかり伝えることが重要です。
商品が届かないときの問い合わせ先は?
商品が届かない場合、まずはQoo10の「注文履歴」や「配送状況確認」ページにて、配送業者の追跡情報を確認しましょう。
Qoo10では配送業者の情報が提供されているため、配送業者のカスタマーサポートに連絡することができます。
配送業者による問題が解決しなかった場合、Qoo10のカスタマーサポートに問い合わせましょう。
カスタマーサポートでは商品の配送トラブルやキャンセルに関するサポートが提供されており、素早く対応してくれるでしょう。
問い合わせ先やサポート窓口の情報は、Qoo10の公式サイトや注文履歴ページで確認できます。
越境ECは納品が遅れやすい?
越境ECでの購入品は、国内配送よりも納品が遅れてしまうことが多いです。
その理由として以下が挙げられます。
商品を仕入れている段階である
越境ECにおける納品遅延の一因として、商品がまだ仕入れ段階にある場合が考えられます。
海外からの商品を購入する際、商品が注文を受けてから仕入れることがある点には注意が必要です。
海外の販売者が仕入れや在庫管理をしている場合、商品の欠品や仕入れに時間がかかっていることが納品遅延の原因となります。
これにより、ユーザーが注文してから商品が出荷されるまでに時間がかかってしまうことがあるのです。
仕入れ段階での遅延を避けるためには、事前に販売者の在庫状況や仕入れスケジュールを確認することが重要です。
船便輸送で時間がかかっている
越境ECにおける商品の配送方法には、航空便や船便などさまざまな手段があります。
船便は比較的安価である反面、航空便に比べて日数がかかるため、納期が遅れやすいのです。
また、船便での輸送は気候や港での荷役作業によってさらに遅れることがあるため、納品が遅れるリスクが高くなることが要因といえます。
航空便の場合は船便よりも早く納品ができますが、やはり気候変動に弱い点が共通しています。
また、コスト面についても船便よりも高い傾向にあるため、指定がない限りは船便を利用するユーザーが多い傾向にあります。
いずれの方法においても、海外から商品を仕入れる際は納期に余裕を持った納期を心がけ、配送方法を事前に確認しておくと良いでしょう。
税関で止まっている
越境ECでの商品配送において、税関で止まることも遅延の要因に含まれます。
国際配送の場合、商品は通関手続きを経て国内に入ってきます。
税関では輸入国のルールに基づき、内容や成分などが問題ないかを確認します。
税関での審査や手続きに時間がかかると、その分配送が遅れます。
特に関税の支払いが必要な場合や、商品に不明な点がある場合、税関での手続きが長引くことがあります。
税関での遅延を避けるためには、商品に関する必要書類や適切な税金の支払いを事前に確認することが大切です。
税関での問題が発生した場合、配送業者からの連絡を受けて、速やかに対応することが求められます。
天災などで遅延が発生している
自然災害や天候不良による影響も越境ECでの納品遅延の要因となります。
台風や地震、大雪などの天災が発生すると物流網が麻痺したり、配送が中断されたりすることがあるのです。
特に国際輸送の場合、天候や地震などの影響を受けることが多く、納期が大幅に遅れることも珍しくありません。
天災による遅延は予測が難しく、発生してから初めて知ることが多いため、納期に余裕を持った注文を心がけることが重要です。
天災などによる遅延が発生した場合、配送業者からの案内に従って対応することが求められます。
詐欺に遭った可能性
最悪のケースとして考えられるのが、詐欺に遭ったことで納品が遅れたり、そもそも納品されなかったりといった原因である場合です。
信頼性の低い店舗から商品を購入した場合、いつまで経っても配送されないことから、ユーザーに不満が積もります。
残念ながら、商品自体が配送されていないため、お金を支払っただけでムダな出費となってしまっています。
詐欺に遭わないためには、購入前に販売者の評価やレビューをしっかり確認することが重要です。
特に初めての越境EC利用時には、信頼できるプラットフォームを選ぶようにしましょう。
このように、Qoo10は国内だけではなく、海外を対象とした越境ECにも適しているECモールといえます。
新規開拓の販路として海外を選ぶ店舗も少なくありませんが、国内外問わずユーザーが求めているものは「指定した日時に届けてくれる」ということです。
EC運営は注文を受けて発送が完了するのではなく、ユーザーに商品が届いて初めて完了といえます。
そのため、ユーザーから配送に関する問い合わせをもらったときは、迅速に返答できるようにしておきましょう。
まとめ|信頼でき、管理がしやすい配送方法を選択しよう
こちらの記事では、Qoo10で利用できる配送業者の特徴について解説しました。
Qoo10ではヤマト宅急便や佐川急便、ゆうパック、福山通運、西濃運輸などを利用できます。
配送についてはユーザーと店舗間でトラブルが発生しやすく、解決方法は多岐にわたります。
また、配送は店舗→配送業者→ユーザーの順に商品が手にわたるため、場合によっては配送業者に連絡することもあるでしょう。
特に、越境ECなど海外に向けたトラブルは船便や自然災害などによって納期が遅延しやすい傾向にあります。
発生してから気付いた、という店舗も多いことでしょう。
ユーザーに安心感を与えるためには、しっかりと現状を把握したうえで対策を伝えることが重要です。
ユーザーと店舗で強い信頼関係を構築するために、配送時は信頼できて管理がしやすい配送方法を選びましょう。