ライブコマース費用の相場と内訳について解説!

阿部 里菜

この記事の著者

阿部 里菜

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阿部 里菜
事業統括責任者

TikTok運用代行事業においてコンサルタントとして数多くの事業者を支援し、ブランド構築から売上創出までを一貫してプロデュース。
その後、メーカー事業における広告・マーケティング領域を統括し、事業成長を牽引する実務責任者として従事。

さらに経営企画部門にて新規事業の立ち上げおよび事業設計を経験し、戦略策定から実行フェーズまでを横断的に担う。

現在は、Japan Live Entertainment 事業統括責任者として、ライブコマースを軸とした新たな販売・マーケティングモデルの構築と、事業者支援を推進している。

ライブコマースの導入を検討する際、多くの担当者が最初に悩むのが費用の考え方です。 配信準備や運用コスト、インフルエンサー起用費用など、発生項目は多岐にわたります。 費用構造を理解せずに導入すると、想定外の負担や効果不足につながりかねません。 こちらの記事では、ライブコマースにかかる費用の相場と内訳について解説します。  

ライブコマースの費用について

ライブコマースでは、複数の工程で費用が発生します。 まずは費用が生じる主な要素と、EC施策との違い、把握の重要性を見ていきましょう。  

費用が発生する主な要素

ライブコマースの費用は、配信準備・配信環境・運用体制に関わるコストの大きく三つの要素に分けられます。 以下にて、それぞれのコストについて詳しく解説します。  

配信準備にかかる費用

配信準備では台本作成や構成設計、商品理解のためのリサーチ工数が発生します。 どの順番で商品を紹介するか、どのタイミングで訴求するかといった設計は、ライブ中の購買率に直結します。 これらは人件費として区分されるもので、経験によって徐々にコスト削減ができますが、不慣れなときは多くのコストが発生する懸念があります。 また、出演者が商品特性を正しく理解するための事前確認や試用時間も、見えにくいコストとして考慮が必要です。  

配信環境にかかる費用

配信環境では撮影機材・照明・マイク・通信環境などの整備が必要になります。 これらは初回に用意すれば壊れない限り何度でも使い回せるものが多いです。 スマートフォンのみで配信を始めることも可能ですが、安定した配信品質を求める場合は一定水準の機材投資が求められます。 とはいえ、これからどれだけ続けるのか、売り上げ規模はいくらくらいなのかが見えない場合は、スマートフォンから始めても良いでしょう。 スマートフォンを使用する場合は画素数が高い最新機種がおすすめです。 一方、通知が入ったり充電が不足したりすると配信が停止してしまうため、事前準備は必ず行いましょう。 ある程度の売上が見込めるようになってから専用の機材を導入する、という考え方もあります。 映像や音声の品質は視聴体験に影響しやすく、視聴継続率や購買行動にも関係する要素のため、いくらまで初期投資ができるのかを考えておくことが重要です。  

運用体制にかかる費用

運用体制では、進行役や出演者、コメント対応担当、配信管理スタッフなどの人件費が発生します。 ひとりで運用する場合でも進行・接客・管理と複数の役割を担うため、実質的な工数は小さくありません。 数回配信し、ノウハウが蓄積することで人件費は抑えられますが、配信前後の準備に時間を要するため、規模の拡大は、売上が拡大したり配信回数を増やしたりする際に検討しましょう。 複数人で運用する場合は品質は安定しやすくなりますが、その分コストは増加する点には注意が必要です。   これらの費用は配信回数や規模によって変動するため、事前に整理しておくことで予算超過を防ぎやすくなります。 ライブ配信では視聴数や購入数といった可視化された数字だけではなく、人件費や時間といった見えない数字も関わります。 まずはこれらの数字を可視化し、配信にいくらかかるのかを試算してみましょう。 なお、ライブコマースは単発で終わる施策ではなく、中~長期的な視点で継続して運用する施策です。 そのため、初期投資した機材などは減価償却のように、徐々に回収するといった考えで臨むようにしましょう。  

EC施策との費用感の違い

通常のEC施策では広告費やサイト運用費が中心である一方、ライブコマースは人の稼働が成果に直結します。 配信中の進行や視聴者対応が重要な役割を担うため、人件費の比重が高くなりやすい傾向があります。 また、広告は配信された広告から直接コンバージョンが発生するため即効性が期待できますが、ライブコマースの場合はすぐに購入してくれるとは限りません。 まずは商品や企業のことを知ってもらい、次に購入につなげるなど、複数のプロセスを経由することが多いです。 とはいえ、一度ファンになってくれた視聴者は自社商品を継続して購入してくれる可能性があります。 そのため、長期的な売上を期待しやすいのはライブコマースといえるでしょう。  

費用を把握する重要性

費用を把握せずに導入すると運用負担が増加し、結果として継続が難しくなるケースも見られます。 先述の通り、ライブコマースには見えないコストが存在しており、まずは見える化することが重要です。 すべてのコストを確認して損益分岐点を知ることで、ライブコマースで最低でもいくら売り上げるべきかといった目標設定にもつながります。 金額が決まったあとはその金額を達成するためのアクション(KPI)に落とし込みます。 このように、掛かる費用を把握することは目標を設定することに直結します。  

費用相場と内訳

ライブコマースの費用は、項目ごとに相場感を把握することで全体像が見えやすくなります。 こちらでは、配信準備、プラットフォーム利用、運用人件費の観点から整理します。  

配信準備にかかるコスト

台本作成や進行設計を含む配信準備の際、社内対応の場合は人件費として計上されます。 外注する場合は制作費やディレクション費が発生し、確認作業に要する時間・費用も考慮しましょう。 また、撮影機材や照明、マイクなどの初期投資も検討する必要があります。 代替品があるなどの理由で現状はなくても困らないものと、必須のものに分けることで、初期費用を抑えられるでしょう。  

プラットフォーム利用料

ライブコマースでは配信や商品連携にプラットフォームを利用することが多く、ツールによっては月額費用や従量課金が設定されています。 無料で利用できる機能もありますが、拡張機能は有料となる場合があるほか、決済機能や分析機能の有無も費用に影響します。  

運用に必要な人件費

ライブコマース運用では人件費が継続的に発生し、進行役や商品説明担当、コメント対応スタッフなどが必要となります。 配信前後の準備や振り返りにも工数がかかるため、配信回数が増えるほど人件費の影響は大きくなります。 これらは経験や熟練度によりある程度抑えることができますが、属人化した運用はコスト増加の要因となります。 そのため、マニュアルの作成や役割分担をはじめとした効率化が、見えないコスト削減につながります。  

インフルエンサーを起用した際に発生する費用

外注費用の一例として、ライブコマースにインフルエンサーを起用することがあります。 インフルエンサーを起用したライブコマースは、集客や認知拡大に効果が期待できる一方、費用構造を理解せずに起用すると、期待した成果を得られない場合があります。 以下にて、費用相場と変動要因、起用時の注意点を整理します。  

起用時の費用相場

インフルエンサーを起用する際の費用は、フォロワー規模や影響力によって異なります。 一般的にはフォロワー数が増えるほど費用は高くなり、マイクロインフルエンサーであれば比較的抑えた費用で起用できます。 一方、影響力の高いインフルエンサーでは高額になる傾向があります。 費用のなかには出演料だけでなく、事前準備や告知対応が含まれる場合もあるため、契約内容を確認し、総額で判断しましょう。 また、インフルエンサーを選定する際は、フォロワー数だけではなく自社商品との親和性についても考慮する必要があります。 親和性が低いインフルエンサーを起用しても、集客は期待できますが最終目標である売上につながらないことがあるため、慎重に選定しましょう。  

費用が変動する要因

インフルエンサーにかかる費用はジャンルや専門性のほか、インフルエンサーの言い値など複数の要因で変動します。 商品との親和性が高いほど成果が出やすくなるほか、配信時間や告知回数、二次利用の可否も費用に関わります。 また、単発起用か継続契約かによっても条件は変わるため、費用だけでなく期待できる効果を総合的に判断しましょう。  

起用時の注意点

インフルエンサーを起用する際、自社で対応した場合と費用対効果を比較・意識する必要があります。 先述の通り、フォロワー数だけで判断すると成果につながらない場合があるため、視聴者属性や商品との相性を確認することが重要です。 また、進行や役割分担を事前にすり合わせる必要があり、こちらについては契約内容や成果指標を明確にしておくとトラブルを防ぎやすくなります。  

費用対効果の考え方

ライブコマースでは費用を単なる支出として捉えるのではなく、成果につながる投資として評価する視点が重要です。 こちらでは、成果とコストの関係性、成功につながりやすい設計、効果測定の考え方を整理します。  

成果とコストの見方

費用対効果を考える際は売上だけで判断せず、認知向上やファン形成といった中~長期的な成果も含めて評価することが重要です。 ライブコマースは短期的に売上が出なくても、視聴者数や反応が増えている場合があるため、それらも評価対象とします。 上記を意識して運用することで、次回以降の成果につながる土台が形成されます。 また、費用と成果は単一指標ではなく複数指標で確認することが重要で、総合的な視点で評価することが適切な判断につながります。  

成功につながりやすい設計

費用対効果を高めるには、設計段階が重要です。 認知目的であれば集客や視聴体験を重視するといったように、目的に合わせて配信することで、費用が成果に結びつきやすくなります。 売上目的であれば商品説明や導線設計が重要になるように、進行や配信頻度を最適化することで、無駄なコストを抑えられます。  

効果測定のポイント

効果測定では事前に評価指標を決めておくことが重要で、配信後に指標を決めると評価が曖昧になります。 売上や視聴者数、滞在時間、反応指標を整理し、配信ごとに数値を比較し、変化を確認しましょう。 取得したデータをもとに改善点を次回に反映させることで、費用対効果は向上させられます。  

コストを抑える工夫

ライブコマースは、工夫次第でコストを抑えながら運用できます。 こちらでは、無理のない費用設計を行うための考え方を整理します。  

内製と外注の判断

コスト調整では、内製と外注の使い分けが重要です。 初期段階ではノウハウの蓄積や時間がかかる作業などを理解するため、社内リソースを活用した内製が有効です。 そのため、配信回数が少ない場合は外注コストが割高になりやすくなります。 とはいえ、すべてを内製または外注にするのではなく「○○は自社」「○○はお願いしよう」といったように役割分担が重要です。  

段階的な導入方法

ライブコマースは最初から大規模配信を行う必要はなく、小規模配信で検証を行いながら成果を見て拡大していくといったように、段階的な導入が可能です。 いきなり大規模な初期投資をしてしまうと場合によっては費用を回収できないことがあるため、初期投資を抑えることで、リスクを軽減できます。 初期投資をできるだけ抑えて、配信頻度や体制を徐々に整えることが重要です。  

コンサル活用の視点

コスト管理に課題を感じたり、どれだけ配信しても成果につながらなかったりする場合、第三者視点で費用構造を整理してくれるコンサルの活用がおすすめです。 コンサルは無駄なコストや改善余地を明確にしてくれるだけではなく、設計段階での見直しは長期的なコスト削減につなげられます。 また、コンサルにはさまざまな知識やノウハウが蓄積されているため、これらを活用したり自社の学びとしたりできる点も見逃せません。  

まとめ

こちらの記事では、ライブコマースにかかる費用の相場と内訳について解説しました。 配信準備、運用、人件費、インフルエンサー費用など、費用構造は多岐にわたります。 ライブコマースでは機材費や外注費をはじめとした見える費用だけではなく、人件費を含む見えない費用が発生するため、まずは費用を正しく理解し、目的に応じた設計を行うことが重要です。 これらを少しでも抑えるために、段階的な導入と効果測定を行うことで費用対効果は高まります。 自社リソースが不足している場合はインフルエンサーを利用したり、課題がなかなか解決できなかったりする際はコンサル活用も選択肢となります。 適切な費用管理により、ライブコマースの成功を目指すと同時に、より多くのお金を自社に残せるように運用しましょう。

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